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大広間には、戻らない方がいいと竜兄に言われリビングで待つことに。
ソファーに座り、ふと思い出す。
「あっ。志稀、まだ起きてるかな?」
紗江先輩と來希に会わせたい。
『どうだろうな。さっきは、かろうじて起きてたけどな。何すんだ?』
「紗江先輩と來希に志稀を紹介しとこうかと思って。せっかくだし。」
『そうだな。じゃあ、俺が見てきてやるよ。どうせ、出かける事も言っとかなきゃいけねぇだろ?』
そうだね。
「ん。お願いします。」
竜兄は大広間に行った。
ソファーで寛いでいると、組員さんが御客です。と呼びに来た。
玄関へ向かう。
「こんばんは。紗江先輩、來希。」
二人に声をかける。
『あっ。蘭花ちゃん……』
『こんばんは。蘭ちゃ……』
二人共こっちを見て、固まった。
しばらく沈黙。
と、突然。
『キャー!!何?蘭花ちゃん超綺麗!』
『蘭ちゃん!綺麗!綺麗過ぎるから!!』
二人共、大興奮。
「竜兄が揃えてくれて。着物。久しぶりにきましたよ。」
そう言って、ニッコリ笑った。
『蘭ちゃ~ん!』『蘭花ちゃ~ん!』
両手を広げて抱きつこうとした二人だが、着物が崩れそう。と、動きを直前で止めた。
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