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『…翔さんの…って、超可愛い!!』
『マジ?!翔さんの子供?!』
まぁ。驚くのも無理は無いよね。
「すいません。もう、眠くて限界みたいです。着替えさせて寝かせて来ます。もう少し待って下さい。志稀~。お着替えして寝ようか。」
手を差し出すと、私の手をギュッと握って来る。
「竜兄。ちょっと寝かせてくるから、二人に説明しといてね。」
そう言って、リビングを出た。
翔兄の部屋へ向かい、袴を脱がせて寝間着に着替えさせる。
ベッドに志稀を寝かせ、頭を撫でてあげるとすぐに寝た。
「志稀。おやすみ。」
小さな声で囁き翔兄の部屋を後にした。
リビングへ戻ると、ソファーに座る三人。
「お待たせ。すぐ寝ちゃった。」
『志稀君。大変だったのね。』
『蘭ちゃんに凄くなついてるから、大丈夫そうだよね。』
事の経緯を聞いたらしい紗江先輩と來希が言った。
「あの子、凄く強い子で弱音吐かないんですよね。逆にそれが心配なんすけど。だけど、素直な子だから家族には甘えなさいって言ってあるんです。我が儘は聞かない。だけど、淋し時は我慢したらダメだって言い聞かせてるんです。志稀は精神的にも肉体的にも必ず強くなりますよ。」
『まぁ。今のところ、ほとんど蘭花が面倒見てるからな。翔達も助かってると思うぞ。』
そう言って、竜兄が立ち上がった。
「さぁ。そろそろ行きましょうか。」
私の言葉に紗江先輩と來希が立ち上がった。
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