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「着物。シワになっちゃったね。」
着替えて脱いだ着物を着物用ハンガーにかける。
『専門のクリーニングに出せばいいだろ。』
「そうだね。それより、喉渇いた。竜兄は?ビール呑む?」
『まだ呑むのか?まぁ。正月だからいいけど。何かツマミないか?腹へったな。』
ズボンだけはいて竜兄が座った。
「何か食べようか。下に行ってみるよ。待ってて。」
立ち上がり部屋を出ようとしたら、竜兄も立ち上がった。
『俺も行く。』
竜兄と二人でキッチンに向かった。
冷蔵庫を覗き何かないか見る。
「おせち料理の材料ばっかりだね。」
『あぁ。本当だな。適当に食えそうなのだけ持ってけばいいんじゃねぇか?』
「そうだね。ビールも足しとこ。」
そのまま食べられる、チーズやハムを取りだした。
ビールを数本竜兄に持たせて、部屋に戻る途中。
酔っぱらいに遭遇。
『あらぁ~。蘭花に竜じゃな~い。何してんのぉ。キャッ。竜ったら。いい身体見せつけないでよぉ。何?もうやったの?いいわねぇ。若いわねぇ。』
あー。詩音さん?
竜兄の腕をバシバシ叩きながら、酔っぱらいは語る。
『詩音さんが更に綺麗にしてくれたお陰で我慢するのが大変でしたよ。』
おいおい。何普通に答えてるんだよ。
「もう!詩音さん。飲み過ぎ!早く寝たら?」
『えぇー!まだ呑むのよ。何なら一緒に呑む?』
「いや。遠慮します。ほらっ。部屋に連れてくから。竜兄。これ持って部屋に行ってて。」
竜兄にツマミを持たせ、詩音さんの腕を掴む。
『えぇ~。まだ呑みたい~。竜~。助けてぇ。』
「はいはい。ほらっ。こっち。」
竜兄に絡む詩音さんを引っ張り、部屋へ連れて行く。
ベッドに寝かせると何だかブツブツ言っていたが、すぐに寝た。
ハァ~。疲れる。
詩音さんの部屋を出て、自分の部屋に戻った。
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