【暴走Ⅲ その参】

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リビングに入りビックリ。 竜兄のお父さんとお母さんが来ていた。 「…おは…明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願い致します。」 『明けましておめでとうございます。』 とりあえず、リビングに居る全員に新年の挨拶をする。 そして、一人一人から挨拶が返ってきた。 『親父。いつ来たんだ?連絡くらいしろよ。』 ソファーに座り竜兄がお父さんに言っていた。 『今朝着いたんだ。どうせ、お前に連絡してもここにお邪魔してるのは分かってたからな。で、こっちに直行した。蘭花ちゃん、久しぶり。』 「お久しぶりです。すいません。出迎えも出来なくて。」 『蘭花ちゃん、元気そうね。相変わらず可愛いわね。』 「お母さんもお元気そうで。お母さんも相変わらず綺麗ですよ。」 竜兄の両親と話していたら 『やっと起きてきたか。このバカップル。いつまで寝てんだよ。正月は早起きしろよな。』 出た!嫌み帝王。翔兄。 「煩い。志稀を起こすのに使うな。朝方近くに寝たのよ。正月位、ゆっくり寝かせろ。」 キッチンへ向かいコーヒーを入れる。 『あらっ。私も遅くまで呑んでたのよ。ちゃんと朝起きたわよ。』 いやいや。詩音さん。 「何言ってんの?詩音さん。私が部屋まで連れて行って寝かせたんですけど。覚えてないの?」 『そうだったかしら?気付いたらベッドに寝てたわよ。』 だから、私が連れて行ったの! 『俺も呑んでたぞ。気付いたら大広間で寝てたな。全部片付けられてたし。』 あー。きっと、怖くて誰も起こせなかったんだな。 「それは、父さんが悪いでしょ。風邪ひくよ。ちゃんと部屋に戻らなきゃ。」 『俺と蓮兜は寝てねぇぞ。ずっと起きてた。なぁ。蓮兜。』 『うん。呑みながらテレビ見てた。正月番組。』 仲良いね。相変わらず。 「眠くないわけ?歳、考えなよ。」 十代じゃないんだからさ。 それぞれがソファーやらどこそこに座って寛いでいる。 竜兄の両親も普通に馴染んでるし。
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