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『蓮兜。仕事どうすんだ?志稀が居たら続けられねぇだろ。』
あー。そうだよね。どうすんだ?
『それなら大丈夫。仕事は辞めないよ。志稀は近くの保育園に預ける。』
えー!可哀想じゃん!
「えっ?志稀、保育園に出すの?」
『うん。翔にも言ってある。翔は始め反対したんだけどね。可哀想だとか言って。だけどさ、やっぱり同い年の子供達と遊ぶのって大切だからね。嫌な思いもするかもしれないけど、色んな経験して大きくなって欲しいし。強くなってもらいたいからね。』
なるほどねぇ。
「蓮兜兄も色々考えてるんだね。」
『まぁね。ただ一緒に居るだけなら誰でも出来るけど、志稀の将来をしっかり考えてやれるのは翔とおれだけだからね。親としてね。』
『蓮兜。すげぇな。関心するよ。』
うん。私も。
「志稀~。何の絵描いてるの?見せて。」
志稀の絵を覗き込む。
おっ。上手だ。
「上手だね。志稀。これは志稀でしょ?これとこれは誰?」
真ん中に志稀が居て、両サイドに大人が二人立っている絵。
志稀が凄く笑顔の絵。
『これはね。父ちゃん。で、こっちは蓮兜君。こっちとこっちのは、蘭花と竜さん。』
ちっちゃ!
私と竜兄は遠くに二人並んでる。
「志稀。私と竜兄は小さいけど?」
『だって、僕の親は父ちゃんと蓮兜君だもん。だから、僕の隣。蘭花は竜さんと一緒に手繋いでるんだよ。』
あー。本当だ。ちゃんと手繋いでる。
「本当だね。ありがと。」
良かった。
志稀がちゃんと蓮兜兄の事も親として認めてる。
最初はどうなるかと思ったが、志稀の本音が聞けて良かった。
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