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詩音さんが志稀を連れて来た。
『あなた。準備出来た?私と志稀はバッチリよ。あっ。そうそう。蘭花と蓮兜はウチに居るなら、ご飯は作ってね。組員達は休みだから。』
あー。そうだね。
「うん。大丈夫。適当に作る。それより、詩音さんもちゃんと志稀見ててよね。はぐれたりしないでよ。」
とにかく、志稀が心配。
『大丈夫よー。そんな心配しなくても。ねぇ。志稀。』
『うん!ちゃんと、龍華さんと詩音さんに着いてく!』
「志稀。手を離したら駄目よ。分かった?」
『蘭花。心配し過ぎたろ。大人が四人も付いてるんだ。大丈夫だろ。』
まぁ。そうだけど。
『蘭花ちゃん。可愛い子には旅をさせよって言うじゃん。ねっ。』
蓮兜兄に言われたら何も言えない。
『何だかんだ言ってお前が一番、志稀に過保護なんじゃねぇか?』
あー。嫌みの帝王だ。
「……煩い。じゃあ、志稀。気を付けてね。」
そうして、玄関まで見送った。
竜兄の両親が、あのリムジンで登場。
高速道路で行くらしい。
新幹線とかの方が良くないか?
まぁ。いいけど。
で、家に残された四人。
「ご飯。何食べる?おせちの余りもあるけど。」
『あるもんでいいだろ。わざわざ作らなくて。』
竜兄が答える。
『俺。呑むから摘まめるもんなら何でもいいぞ。』
翔兄も答える。
『おれは、そろそろ帰るね。』
そうだった。蓮兜兄は帰って行った。
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