【暴走Ⅲ その参】

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とりあえず、お風呂に入りリビングに集合。 って、三人だけどね。 「翔兄。來希に連絡した?」 『あぁ。後で来るってよ。』 『蘭花。何、來希にこだわってんだ?』 およっ?ヤキモチ? 「だってぇ。夕べの事聞きたくない?気になってねぇ。」 『夕べって何かあったのか?』 翔兄が不思議そうに聞く。 「夕べさ。私達、四人で初詣行ったじゃない?その時、成り行きで紗江先輩と來希が手を繋いでいい感じだったのよ。で、途中ではぐれちゃったんだけどね。帰り來希が紗江先輩送ってくって。絶対いい感じだよ。あの二人。ねぇ。竜兄。」 『そうだな。まぁ。そんな感じだったよな。』 『へぇ~。紗江ちゃんと來希ねぇ。いいんじゃねぇか?お似合いだろ。』 やっぱり? 「だよね。私もそう思う。だから、もしかしてって思ってね。何か聞けるかも。」 楽しみ! 『でも、まぁ。二人共、素直じゃないからな。どうだろうな。』 あぁ。確かに。 「まっ、とりあえず呑んで待とうか。ねっ。ビール取ってくる。」 キッチンへ向かい、ビールとおせちの余りを持ってきた。 「じゃあ、乾杯。お疲れ様。」 三人で乾杯をする。 「ん~。やっぱり美味しいねぇ。お風呂上がりのビール。」 『お前、中年の親父みたいだぞ。』 翔兄。煩い。 『蘭花。本当、呑むの好きだな。もし、お酒と俺とどっちか取れって言われたらどうする?』 はい? そんな事、聞いてどうするんだ? 「そんなの決まってるでしょ。」 『お前。酒とりそうだな』 失礼な!
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