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「あー。紗江先輩、料理が出来ないから出来る人がいいって言ってた。來希、料理しないでしょ?」
『料理?出来るけど、そんな暇ないからしない。昔はしてたけどね。ホストのバイトしだしてからは、なかなかね。』
はっ?
「…出来るの?」
もう一度聞く。
『うん。出来るけどしない。ってか、する暇が無いだけ。』
………。どっかで聞いたパターンだよね。
「へぇ~。出来るんだ。へぇ~。私、てっきり出来ないのかと思ってた。だから、お弁当も作ってたのになぁ。ふ~ん。出来るんだぁ。あー。どっかの誰かさんと同じ感じかぁ。」
竜兄をチラッと見る。
『俺か?最近はちゃんとするだろ。弁当だって毎朝一緒に作ってるじゃねぇか。』
「まぁ。今はね。だけど、それまでは出来るのにしなかったしね。來希!出来るならしろっ!」
來希に指を差しビシッと言う私。
『えー。めんどくさい!朝方に帰って来るのに、出来る訳ないでしょ。買い物行く暇も無いし。』
「面倒くさいとか。女の子にもてないぞ。料理が出来る男はポイント高いからね。矢部さん、バッチリじゃないですか。」
『いや。自分は適当にしかしないですから。おせちは毎年、親父に作らされてたんで出来るだけですから。』
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