【暴走Ⅲ その参】

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私の髪を撫でながら頭にキスを落とす。 『蘭花。愛してる。』 愛の言葉と共に私の背中に口付ける。 誓いのキス。 身体を重ねる度に愛しさが増す。 心から感じる想いが身体を通じてにじみ出る。 何度身体を重ねても足りない。 「お正月から襲わないで下さい。」 『可愛い蘭花ちゃんはいつでも襲いますよ。』 そう言って、私の頬にチュッとキス。 仰向けに向き直り、竜兄の首に手を廻す。 「…竜。好き過ぎる。どうしようもなく。好き過ぎる。」 『俺も。好き過ぎてたまんねぇ。』 そう言うと舌を絡め深く深くキスをした。 ギュッと抱きつくと逞しい腕の中、大好きな竜兄の匂いに酔いしれる。 しばらく抱き合ったまま。 竜兄はズボンを履きベッドから下りた。 「もう、起きる?」 『昼だしな。腹へった。』 「夕べは何時まで呑んでたの?」 私も起き上がり服を着る。 『何時だったかな。もう朝方近くだったかもな。』 「そんなに呑んだんだ。男同士の話、盛り上がったみたいだね。」 一体、何の話してたんだか。 『あぁ。最後、皆話しが噛み合ってなかったな。』 「だろうね。あの時間から朝方まで呑んでたら。まだ、皆寝てるでしょ。」 『かもな。でも、腹減ったし。何か作るか?』 まぁ。確かに腹減ったしね。
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