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ビールを呑みながら、苦笑いをする翔兄が凄く切なかった。
「大丈夫だよ。蓮兜兄だって、翔兄の事大好きだから悩むんだし。付き合ってれば、色んな事あるよ。私達だって、今は仲良いけど色々あったし。時間が解決してくれるから。大丈夫。」
うん。翔兄と蓮兜兄なら大丈夫。
『そうだな。蓮兜を信じて待ってるしか、今の俺には出来ねぇしな。』
『ん。待っててやれよ。蓮兜はお前の事、一番分かってくれてるから。』
私もそう思う。
「よしっ!今日はとことん呑もう!!」
ビールじゃ酔わない!と、下に居る組員さんにウィスキーやら何やらお酒を持って来させる翔兄。
数名の組員さんも翔兄に捕まり、付き合わされていた。
可哀想に。
で、ベロベロに酔っ払いました。
翔兄が。
組員さん達は、適当な所で合図をして翔兄から解放してあげた。
仕事中だしね。
「もう!翔兄。呑み過ぎ!竜兄。部屋に運ぶから手伝って。」
酔っ払って寝てしまった。
両サイドから翔兄を抱えて、部屋まで運びベッドに寝かせた。
『……蓮兜…。』
……寝言か。
「相当きてるね。大丈夫かな?」
『どうだろうな。ここまで酔っ払う翔は初めて見たな。』
本当に大丈夫だろうか。
いつも一緒に居たから、数日会わないだけで翔兄が不安定になってる。
呑む時もいつも蓮兜兄が居て、ある程度の所で止めてたから、こんな酔い方はしなかったんだ。
やっぱり、翔兄には蓮兜兄が必要なんだと思った夜だった。
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