【暴走Ⅲ その参】

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「さむ~い!!竜兄!寒い!!」 真冬の海はやっぱり寒い! 竜兄に抱き付く私。 『蘭花ちゃ~ん!寒い!!』 そして、私に抱き付く紗江先輩。 『蘭ちゃ~ん。寒い~!』 『お前は蘭花に触んな!』 竜兄に蹴られる來希。 『可哀想。來希。』 笑って見てる蓮兜兄。 『おいっ。鍵開けてもらったぞ。』 管理してくれてる傘下の組員さんに翔兄が連絡してくれた。 「早く入ろう。さむ過ぎる!」 そそくさと中に入る私。 そして、皆も中に入った。 倉庫からストーブを出してもらい、とにかく部屋を暖める。 暖まるまで少しでもと、温かいコーヒーを出した。 「何で冬に海?寒いし!」 竜兄にあたる私。 『あっ?何となく。行きたい所もねぇみたいだし。でも、家ばっかり嫌だろ?そしたら、ここしか思いつかねぇし。何処に行っても人多いだろ。』 「まぁ。そうだけどさ。お酒買ってたけど、今日泊まるの?」 大量にお酒買ってたな。 『あぁ。せっかくだし、ゆっくりしたいだろ?紗江ちゃん泊まり大丈夫?』 おっ。そうだよ。 『大丈夫ですよ。連絡するんで。蘭花ちゃんと一緒なら別に何も言われませんから。』 そうなんだ。 『來希。てめぇも明日までバイト休みだろ?』 『ですね。休みです。俺も大丈夫ですよ。』 紗江先輩も來希も泊まれるらしい。 『翔。着替え頼めるか?』 竜兄が段取りしてるし。 『あぁ。泊まるなら、どうせ布団なんかも頼まねぇといけねぇしな。連絡しとくよ。』 あー。さっきの人にかな? ここの別荘はあまり使わないけど、近くに西極組の傘下の組があるから、そこに管理を頼んでいる。 掃除も綺麗にしてあって、いつ来てもいいようにしてあるみたいだ。
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