【暴走Ⅲ その参】

91/99
前へ
/334ページ
次へ
『『 ただいま~!』』 二人が帰ってきた。 「お帰りなさい。遅かったですね。凍死してるかと思いましたよ。お二人とも、濡れて風邪ひきますよ。早くお風呂入って温まって下さいね。」 二人を見て言った後、向き直ると三人が笑いを堪えてるのが分かった。 『早く風呂入らないと風邪ひくぞ。』 竜兄が言った。 『早く風呂入って鍋食えよ。温まるぞ。』 翔兄が言った。 『風邪ひいても薬ないからねぇ。お風呂で身体ちゃんと温めておいで。』 蓮兜兄が言った。 『じゃあ。お風呂お借りします。先にすいません。』 「紗江先輩。着替えは脱衣場に用意してありますから。使って下さいね。」 『じゃ、借りますね。行こうか。』 來希が言うと二人でお風呂に向かった。 二人が居なくなってから、三人が爆笑し出した。 「何爆笑してんのよ。さっきも笑い堪えてたでしょ。」 ビールを呑んで言うと 『蘭花ウケる。しれっと言ったよな。』 竜兄が笑いながら言う。 『だからな。お前さ、あの二人がくっついた前提で言っただろ。まだ、分からねぇのに。』 翔兄が腹を抱えながら言った。 『本当。びっくりした。二人も普通に一緒にお風呂行ったしね。』 蓮兜兄が微笑んだ。 「あー。そうだよね。普通に言っちゃった。でも、何も言わなかったよね。あの二人。って、事はやっぱり上手くいったんじゃないの?いきなり一緒にお風呂とか…まずかったかな。」 あちゃ。やっちまった。 でも、紗江先輩。嫌がってなかった。 『いんじゃねぇか?何も言わないから。後で何か言ってくるまで待てば。』 だよね。竜兄。
/334ページ

最初のコメントを投稿しよう!

614人が本棚に入れています
本棚に追加