【暴走Ⅲ その参】

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『えっと。もう、ばれてるなら言う。早坂 紗江さんとお付き合いする事になりました。』 顔を赤くしてご丁寧に発表してくれた來希でした。 『あっ。別に隠すつもりは無かったんですけど。ゴメンね。蘭花ちゃん。』 何で私に謝るんだ?紗江先輩。 「いやいや。私に謝る事じゃないですよ。私は二人、お似合いだって前から思っていたんで。良かったじゃないですか。」 『蘭ちゃんがさ。俺にも早坂さんにもお互いを薦めてたでしょ?だけど、その時は二人とも絶対無いって言い切ってたからさ。何かこうなっても蘭ちゃんに言いにくくてさ。で、二人で話してもう少し様子みてから言った方がいいかなって思って。』 來希が申し訳なさそうに言った。 「そんな事。私。二人が付き合うの大賛成ですよ。二人とも私の大事な親友ですもん。そんな二人が一緒に居て幸せになってくれるなんて、凄く嬉しいに決まってるじゃないですか。何、私に遠慮してるんですか。でも、本当。良かったです。付き合ってたら色々あると思いますけど、絶対幸せになって下さいね。」 そう言って二人に微笑んだ。 『蘭花ちゃ~ん!』『蘭ちゃ~ん!』 で、二人に抱きつかれる私。 『良かったね。紗江ちゃん。來希。でも、紗江ちゃん。來希がホストでも大丈夫なの?』 あー。それだよね。蓮兜兄。
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