【暴走Ⅲ その参】

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『あっ。はい。大丈夫です。最初に柳希君にも聞かれたんですけど、私もモデルのバイトしてるから、仕事は仕事って割り切ってしてるの分かりますから。条件は同じです。こんな私でもファンが居るので仕事中は愛想振り撒くし。柳希君も愛想振り撒く仕事だから。お互い様なんですよ。だから、別にホストとか私全然平気です。』 さすが!紗江先輩! 「良かったね。來希。やっぱり、紗江先輩は思った通りの人だよね。大切にしてあげてね。」 『ん。分かってる。蘭ちゃんを抜きにして考えてみたんだ。俺達って、いつも蘭ちゃんの事でしかケンカしないんだよね。それはお互い蘭ちゃんの事憧れてるから自分の方が近い存在で居たかっただけだし。それ抜きだと、俺も女の人とここまで自然に接する事が出来るのって早坂さんだけなんだよね。気を許せるって言うか、安心するみたいな、感じ。だから、それ言ったら早坂さんも自分もそうだって言ってくれてさ。何か、蘭ちゃんのお蔭だよね。ありがとう。蘭ちゃん。』 『ありがとう。蘭花ちゃん。』 二人にお礼を言われた。 何だか照れくさい。 紗江先輩と來希が幸せになります様に。 「幸せになって下さい。」
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