【暴走Ⅲ その四】

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途中、買い物をして帰った。 『やっぱり、正月は何処も多いな。』 車の中、竜兄が運転をしながら話す。 「うん。多かったね。でも、竜兄の家何も無いでしょ。」 『無いな。正月前に買い物行かなかったしな。』 「正月の予定分からないしね。ところで、竜兄の会社。休みいつまで?」 聞くの忘れてた。 『ん?あぁ。言ってなかったな。今年は7日まで休み。年度末が少し忙しくて、いつもより休みに入るのが遅かったからな。あと、4日だな。』 「学校と同じだね。あと、4日か。何する?」 『まぁ。ゆっくり考えればいんじゃねぇか。ほらっ。着いたぞ。』 家に入り買い物したものを冷蔵庫に入れる私。 竜兄はお風呂を沸かしに行った。 すると、テーブルに置いてあった竜兄の携帯が鳴った。 「竜兄ー!電話鳴ってるよぉ~!」 『蘭花出てー!』 私が出ていいのか? まぁ。竜兄が言うからいいか。 で、電話に出た私。 「もしもし。輝条です。」 アハッ。奥さんみたい。 って、えっ? 英語? 相手は英語で《TATU?》と聞いてくる。 あっ。私、一応学年首席なんで英語もバッチリですよ。 で、ここからは英語の会話だと思って下さい。 「竜ですか?少し待って下さい。換わりますね。」 竜兄がリビングに来た。 「竜兄。電話。外人さんだよ。」 竜兄に携帯を手渡した。 『外人?』 竜兄は英語で電話に出た。 そして、ペラペラと英語で会話をしている。 さすが! 私もある程度はできるけど、本場の会話は凄いね。 なんて思いながら、夕食の支度をする私。 英語で話す竜兄もやっぱり、格好いい。 私の竜兄。 かっこよすぎ! 思わず笑顔になる私。 『何、笑ってんだ。』 電話が終わったらしい竜兄が隣に来た。
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