【暴走Ⅲ その四】

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「竜兄が英語で喋ってるの初めて聞いたなぁって思って。格好いいね。」 竜兄を見て微笑んだ。 『いつ見てもお前の笑顔は可愛いな。』 髪を撫でる竜兄。 「仕事の電話だったの?お正月なのに。」 『いや。違う。前に話したろ。昔、あっちでつるんでた奴等が居るって。その一人だよ。』 「あぁ。たまに電話来るって言ってたね。私が出てびっくりしたんじゃない?」 『驚いたみたいだな。でも、すぐに今のが蘭花か?って言ってたぞ。お前も英語で対応したのか?』 「当たり前。日常会話くらい出来るよ。私も。」 『だろうな。で、そいつらなんだけどな。明日、こっちに遊びに来るって言うんだよ。俺がなかなか帰って来ないからって。俺達がそっちに行くって。』 はっ?マジ? 「えっ?ここに?」 『あぁ。まぁ、泊まるのはホテルとってるみたいだけどな。観光に連れて行けって。』 「そう。いんじゃない?せっかくだし。竜兄も会いたかったでしょ?何人で来るの?」 『3人。まだ、居るけど他は都合がつかなかったみたいでな。蘭花は大丈夫か?嫌なら俺だけでいいんだけどな。』 「竜兄がいいなら、私も一緒に居るよ。会ってみたいし。昔の竜兄の事も聞いてみたいしね。」
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