【暴走Ⅲ その四】

7/75
前へ
/334ページ
次へ
『可愛いな蘭花。俺、マジでお前以外には反応しねぇな。』 髪をゆっくり撫でながら言う竜兄。 「私以外に反応されてもされても困りますけど。私も竜兄以外考えられない。」 『俺以外には触らせねぇし。俺だけだから。お前の全部を知っんのは。』 「竜兄以外には感じないと思う。まぁ。竜兄以外とそんな事にはならないけどね。」 『当たり前だろ。俺の蘭花だ。誰にもやらねぇ。』 愛し合う度に貰える愛の言葉。 だから離れられない。 離れない。 私の全てはあなたのもの。 あなたの全ては私のもの。 「竜。愛してる。私が私の身体が他の誰かのものになりそうな時は私は死ぬ。」 『物騒だな。まぁ。嬉しいけど。でも、何があっても死ぬのは俺が許さない。お前が居なくなったら俺には生きる意味が無くなるからな。分かったか?』 そう言って微笑む竜兄。 「ん。竜兄も居なくならないで。」 好きすぎて愛しすぎて怖い。 この人が居なくなったら自分がどうなってしまうのか。 きっとそれは竜兄も同じで。 こうやって、たまに本気で確認したくなる。 普段は言葉にしない思いを確認しないと、こんなに愛していいものかと思ってしまう。 狂おしいほど愛しい。 この言葉の意味が良く分かる。
/334ページ

最初のコメントを投稿しよう!

614人が本棚に入れています
本棚に追加