【暴走Ⅲ その四】

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朝、目が覚めたら竜兄は居なかった。 テーブルに置き手紙があり、空港に行ってくると書いてあった。 起こしてくれたらよかったのに。 なんて思いながら、竜兄が朝食に作ってくれたサンドイッチに手を伸ばす。 コーヒーを飲みボォ~とする。 とりあえず暇で掃除と洗濯をした。 掃除も洗濯もすぐに終わり、シャワーを浴びて着替えた。 ソファーに座りまたボォ~とする。 前に竜兄が言ってた。 いつも一緒に居るから一人だと何をしたらいいのか分からない。って。 今、まさにそう思う。 いつもはあまり見ないテレビをつけてみた。 チャンネルをちょこちょこ替えるが、ほとんどが似た様なもの。 ワイドショーをつけてはみたものの興味が無い。 政治、芸能、他所の国の話題。 政治では、何処かの党の人が賄賂を受け取り問題になり、芸能では何処かの芸能人が恋愛スクープされ、他所の国では今話題の歌手やモデルなんかが出てる。 テレビを消し立ち上がる。 竜兄の部屋に行き、本棚を物色。 竜兄はジャンルを問わず色んな本を読むから面白い本も珍しい本も揃っている。 その中から適当に数冊の本を取り出しリビングへ戻った。 ソファーの前のテーブルに本を置き、キッチンへ向かう。 熱いコーヒーを入れソファーに座る。 コーヒーをテーブルに置いて本を手に取る。 本に集中。
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