【暴走Ⅲ その四】

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『いや。会ったのは初めてだ。』 はい?意味分かんない。 『蘭花。好きなアーティストとかは?日本でも外国でも。』 ジニーに聞かれた。 「アーティスト?いない。」 『じゃあさ。好きな音楽とかは?』 ロンに聞かれた。 「音楽?聴かない。」 『好きなモデルとか俳優は?』 セルに聞かれた。 「俳優?興味ない。」 って、何の質問だよ! 『…プッ…アハッハッハッ…残念だったな。お前ら。』 竜兄が突然、爆笑した。 「…何?何で笑うの?竜兄?」 3人は何だか凹んでるし。 どうしたんだ? 『蘭花ってテレビとか見ないの?』 ジニーに言われ答える。 「テレビ?見ない。面白くないし。」 『マジかよ。じゃあ、俺ら通用しねぇな。』 ロンがジニーとセルに言ってる。 『だな。予想外だな。それでも、俺ら見て何の反応もしなかったよな。』 と、セル。 全くもって話が読めない私。 『竜。すげぇ良い女だな。蘭花。俺、初めてかも。こんな女に会ったの。』 セルが竜兄に言った。 『だから前から言ってるだろ。蘭花以上に良い女は居ねぇって。お前ら、信じてなかっただろ。』 『本当に。普通、大抵の女は俺らの事まず知ってるしな。知らなくてもある程度の反応を示すよな。』 ジニーがロンに言った。 『だよな。なのに、蘭花は無反応ときた。』 あー。本当に何の話してんだ? 意味分かんないんですけど。 「…竜兄。話が全く分からないんだけどさ。何なの?」
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