614人が本棚に入れています
本棚に追加
『ちょっと待っとけ。』
竜兄は立ち上がり自分の部屋に行った。
そして、一冊の雑誌を持ってきた。
『ほらっ。これ。見てみろよ。』
何だ?
竜兄から雑誌を受け取り表紙を見る。
「世界のいい男特集?」
何だこれ。
と、思いながら中を見る。
パラパラと捲って行くと
あっ。竜兄。
前、言ってた雑誌ってこれか。
記事を読む。
《輝条グループ御曹司 輝条 竜》
何々?
輝条グループの御曹司である輝条竜。
だが、彼は親の力で今の会社を築いた訳ではない。
中学の頃から学校に通いながらバイトをしていた。
高校、大学と飛び級で進学し、バイトで資金を貯めた。
親にはきちんと生活費を渡し、会社の手伝いをしながら経営学を学んだ。
一時期荒れた時期もあったにも関わらず、彼をここまで駆り立てたのは何なのか。謎である。
へぇ~。凄いねぇ。竜兄。
「凄いね。竜兄。写真も格好いいし。」
雑誌を読んで竜兄を見た。
『そこじゃねぇよ。俺のはどうでもいいから。捲ってみろよ。』
えっ?これだけじゃないのか?
竜兄に言われた通り、ページを次々捲る。
あっ。ジニーとロン。
ん?世界的ロック歌手? はい?
更にページを捲る。
あっ。セル。
ん?世界的有名モデル兼俳優?
んー。何だこれ。
「何?この3人は世界的にも有名な人なの?」
普通に聞いた。
最初のコメントを投稿しよう!