【暴走Ⅲ その四】

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『あー。確かに。蘭花の反応は新鮮だったかも。だって、もの凄く普通だったし。いつ俺らに気付くんだろうって思ってたのに、俺ら自体を知らないとか。知ってもあの反応はねぇ。』 ジニーに言われ 「ちゃんと驚いた方が良かった?でも、実際知らなかったしだからと言って、ピンと来ないしね。」 素直な気持ちを言うとセルが 『まぁね。蘭花の言うのも分かるけど。でも、ちょっとショックだよな。空港とホテルで騒がれた後の蘭花だったしな。』 あー。だから、煩いからって言ってたんだな。竜兄。 『この世界に入ってからは特に。ずっと騒がれてたからな。何か竜が羨ましいのは俺だけか?』 ロンがジニーとセルを見て言った。 『お前らさ。後ろ見てみろよ。』 竜兄が3人に後ろを見るように言った。 『すげぇ。綺麗なモデルだな。』 『本当。綺麗。凄い色っぽいな。』 『こんな綺麗なモデル、日本にも居るんだな。』 3人が口々に言った。 『気付かねぇか?それ、蘭花だぞ。』 竜兄が見せたのは、私のポスター。 「気付かないよね。化粧して綺麗に撮ってもらったんだし。」 私が言うと3人はポスターと私を何度も見比べる。 いやいや。そんなに比べられても実際とは違うから。
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