【暴走Ⅲ その四】

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『本当だ!!蘭花じゃん!すげぇ。』 ジニーが叫んだ。 『マジで?!何?何でこんなポスターがある訳?!』 ロンが驚く。 『蘭花!モデルしてんのか?!』 セルが聞く。 「そんなに驚かなくても。それに、モデルとかしてないよ。それ、友達のお母さんに頼まれて仕方なくね。遊びで撮ってくれたんだけどね。化粧品会社のポスターなんだって。」 『綺麗だろ。すげぇ色っぽいし。ビルにも飾られたんだってよ。俺見てねぇけど。後、一回だけ雑誌のモデルしたよな。俺に内緒でな。なぁ?』 意地悪に私を見る竜兄。 「……すいません。でもね。あの時は仕方無いよ。竜兄とは一緒に居なかったしさ。」 うん。あれはね。仕方ない。 『何?二人って、ずっと上手くいってたんじゃないのか?』 セルに聞かれた。 『俺達も色々あったんだよ。まぁ。色々あったから今があるんだけどな。結構きつかったな。あの時は。』 「そうだったね。本当にもう駄目だって思った。下手すれば私、死んでたかもね。」 『はっ?!そんなに?竜!蘭花に何したんだよ。俺、そんな話聞いてねぇぞ!』 ジニーが竜兄に突っかかる。 『話してねぇし。話せる状態じゃなかったしな。』 竜兄が言うと 『どんな状態だったんだ?教えろよ。今なら大丈夫だろ。』 ロンが言った。
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