【暴走Ⅲ その四】

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お好み焼きをひっくり返す度におぉ~と反応する3人。 面白い。 いい感じに焼けてきたから、ソースをかけマヨネーズ、青のり、鰹節をパラパラかけて完成。 「はい!完成!出来たよ。お好み焼き。」 プレートの上でお好み焼きを切り分けた。 プレートの熱でジュージューなるソースに食欲をそそられる。 「熱いから気をつけてね。」 言ってキッチンにビールを取りに行った。 竜兄が取って食えと言って先に食べていた。 それを真似て3人が食べた。 ビールをテーブルに置いて座ると 『あつっ!でも、旨い!』 『すげぇ旨い!初めて食った!』 『マジ旨い!何これ!旨すぎ!』 3人とも気に入った様で。 ビールを開け改めて乾杯。 「やっぱり、冷えたビールに熱々のお好み焼き。最高だね!」 『だな。旨いよな。』 3人は凄い勢いでお好み焼きを食べていた。 また焼いてあげると喜んで。 子供みたいな姿に思わず笑みが溢れる。 少し食べるペースも落ちて、ゆっくり呑みながらお好み焼きをつまむ。 『あっ!蘭花!これ!俺!』 テレビをつけたセルが指を指した。 「本当だ。これって、何か映画?」 正月のスペシャルで映画をやっていた。 その映画に出てるのはセル。 『そうそう。俺、主演だったやつ。』 「凄いじゃん。セル。こういうの見ると分かるね。さっきのもだけど、3人が有名なんだって事が。」 『だろ?!やっと分かってくれた?』 嬉しそうにセルが言う。 「うん。分かった。3人とも、凄いね。」 そう言うと、3人はもの凄く嬉しそうに笑った。 『良かったな。お前ら。蘭花に認められて。でも、やらねぇぞ。お前らが惚れるのは勝手だけどな。』 竜兄の一言にブーブーと文句を言っている3人。
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