【暴走Ⅲ その四】

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それからしばらく皆で呑んだ。 ジニーとロンは、帰ったらすぐにツアーに行かないといけないらしい。 セルは新しい映画の撮影に入るんだとか。 本当に有名人なんだな。この3人。 今度はアメリカに遊びに来て!と、約束させられた。 まぁ。行ってみたいかな。 「竜兄。今度、連れてってね。」 『あぁ。連れてってやるよ。』 竜兄とも約束。 3人は凄く喜んでた。 その時は、他の仲間も皆呼ぼう!と張り切ってました。 ん。他の人にも会ってみたい。 皆、この3人みたいだったらどうしよう。 少し不安だけど。 でも、きっと竜兄の仲間はいい人達ばかりだと思う。 竜兄とこの3人のやり取りを見ている限り。 『蘭花が居てくれなければ、俺達もどうなってたのか分からねぇよな。』 セルが突然言った。 『そうだよな。竜が蘭花の為に頑張る姿を俺達に見せてくれたから、変われたんだしな。』 ジニーが答える。 『まぁ。蘭花なら分かるよね。竜も蘭花の笑顔にやられたんだろ。』 ロンが竜兄を見てにやける。 『だな。こいつの笑顔は俺が守らなきゃいけないって思ったからな。小さい頃からすげぇ可愛かったからな。蘭花は。』 竜兄が私を見た。 「小さい頃から竜兄の事は大好きだったな。優しくて頼りになって。泣いてたら、いつも助けてくれたし。」 一番大好きだった。 『しばらく、守れなくて泣かしちまったけどな。悪かったな。遅くなって。』 私の髪を撫でながら言う竜兄。
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