【暴走Ⅲ その四】

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やっと3人が起きたので布団を一纏めにしていると 『お前らさ。モテるんだから、女に不自由しねぇだろ。』 竜兄が3人に言っていた。 まぁ。そうだよな。 『モテてもファンだろ?手出せる訳ねぇだろ。ってか、熱狂的にキャーキャー言われてる相手に燃えねぇし。だから、蘭花みたいなのがいいの。』 ジニーが答えた。 『モテたくて始めた仕事だけどねぇ。実際、有名になったところでいい女に出逢えるかって言ったら、そうじゃないよな。だって、有名だから好きになった訳だろ?って事は俺ら自身を本当に好きなのか分からねぇし。下手に手出せねぇ位、有名になっちまったしな。』 なるほどねぇ。 セルの言葉に納得。 『だからご無沙汰なんだよ。仕事も忙しいし、たまの休みは家で死んでるな。蘭花の癒しがあればなぁ。』 ロンがしみじみ言った。 「大変だね。有名になったらなったで。」 『まぁ。大変だろうけど、自分達で選んだ人生だろ。いずれ、いい出逢いもあるんじゃねぇか?人生、何があるか分からねぇしな。』 確かに。竜兄の言う通りだよね。 「地道に頑張れ!」 『『『蘭花~!』』』 出た!3バカ! 素早く避けて竜兄にくっつく私。 『てめぇらも懲りねぇよな。蘭花。今度、来た時は殴れ。』 竜兄の言う事に賛成。 「りょうか~い!覚悟してね♪」 笑顔で3人を見た。 『その笑顔は怖いよ。蘭花。』 『うん。可愛い蘭花の笑顔じゃない。』 『本当の蘭花の笑顔はどこに……。』 3人。顔が引きつってます。
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