【暴走Ⅲ その四】

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今日は父さん達が帰って来るから、そのまま私の家に帰る。 「志稀。楽しんできたかな。竜兄のお父さんとお母さんもゆっくり出来たかな?」 どんな旅行だったんだろ。 『どうだったんだろうな。帰ってきたら聞いてみろよ。』 竜兄と会話をする車の中。 「明日までだね。休み。何かあっと言う間だったね。」 『そうだな。明日、何する?どっか行くか?最後の休みだし。』 「ん。竜兄も疲れただろうし、二人でゆっくりしよう。ねっ?」 『いいのか?それで。』 「ん。それがいいの。」 何だかバタバタした正月休み。 竜兄。ずっと運転してたから、最後の日くらいゆっくりしてほしい。 家に着きリビングへ向かった。 「ただいま。翔兄。蓮兜兄。何してんの?」 ソファーに座り二人でテーブルの上に広げてある紙を眺めてた。 『おぉ。お帰り。お前ら何処行ってたんだ?』 「ん?あぁ。箱根行ってきた。竜兄の友達が来たから一緒に行ったの。はい。お土産。」 温泉饅頭。 美味しかったからね。 『へぇ~。竜の友達って事はアメリカのか?』 「そう。だから箱根。で?何これ。」 テーブルの上の紙を見る。 図面? 『これね。増築する家の設計図。明後日から始まるから、最終確認。もう造り出したら変更効かないからね。』 蓮兜兄が答えた。 あー。そうだったね。 『結構、広いな。増築って言うより、もう一軒家みたいな感じだな。』 竜兄が図面を見て言った。 『まぁな。一応、別棟だからな。ただ廊下一つでこっちと繋げるだけだしな。』 翔兄が竜兄に言った。 「蓮兜兄が使いやすい様にしなきゃね。動くのは蓮兜兄だろうし。」 『ん。だから、おれがチェックしてんの。翔に言っても分からないからね。』 だろうね。 「キッチン広いね。あっ。志稀の部屋もある。」 『キッチンは広い方が使いやすいからね。まっ。大体、こんな感じでOKかな。』 蓮兜兄が全部チェックして設計図を片付けた。 キッチンに行きお茶を入れた。 お土産の饅頭を出して皆でお茶の時間。 って、もう夕方だけどね。 『旨いな。この饅頭。泊まったのか?』 翔兄がお饅頭を頬張りながら聞いてくる。
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