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金曜日。
今日は竜兄の家に行く。
社長室に出向くき、声をかける。
「竜兄。ただいま。」
中に入ると、あの声。
『こんにちは。蘭花ちゃん。』
飯田さんだ。
「あっ。こんにちは。飯田さん。すいません。いつも仕事中に。あれ?竜兄…じゃなかった。社長は?」
部屋を見渡して竜兄が居ない事に気付いた。
『社長は今、別な件で下に行ってるの。私も書類持ってきたところよ。』
えー。飯田さんと二人とか。
私、この人苦手なんだよな。
「あー。そうですか。じゃ、待ちましょうか。コーヒー飲みますか?」
荷物を置いてコーヒーメーカーの置いてある場所へ行く。
『あらっ。気が利くのね。ありがとう。いただくわ。』
飯田さんはソファーに座った。
コーヒーを入れ飯田さんの前に置く。
「どーぞ。インスタントですけど。」
私もソファーに座り、コーヒーを飲む。
『ありがとう。コーヒーなんて似たような味よ。』
そうか?
「いや。飯田さん、社長令嬢だって聞いたので。インスタントとか飲まないのかなと思いまして。」
別に嫌みじゃないよ。
『社長に聞いたのね。今は勉強中よ。パパの会社じゃ気を使われちゃうからね。それに、聞いたと思うけどモデルしてるから、結構顔知られてるのよ。だから、日本の会社でってね。』
「そうみたいですね。大変ですね。わざわざ日本まで。それにしても、モデルと会社経営って大変そうですね。」
私には無理だな。
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