【暴走Ⅲ その四】

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しばらく四人で呑んでいると 『蘭花。入るぞ。』 父さんが部屋に来た。 『あぁ。お前らも居たのか。ちょうど良かった。』 翔兄達を見て言った。 「どうしたの?珍しい。父さんが私の部屋に来るなんて。何かあった?」 父さんを見て言う。 『まぁ。座って下さい。』 竜兄が座る様に促した。 『おうっ。悪りぃな。ちょっと聞きたい事があってな。少しだけいいか?』 何だろう? 「うん。別に構わないよ。何?」 『矢部の事だ。お前何処まで矢部の事知ってる?』 あぁ。矢部さんの事ね。 「ん。まぁ。全部。西極組に来た理由とか昔の事とか。翔兄に教えてもらった。」 『そうか。さっきあいつに会った。この休みで変わったな。まぁ。何があったか大体は予想がつくがな。蘭花が何処まで矢部の事を知ってるのか確かめに来ただけだ。呑んでるとこ悪かったな。』 そう言って父さんは立ち上がり部屋を出た。 『やっぱり分かったんだな。親父。』 翔兄が呑みながら言った。 「私。まだ会ってないから分からないけど。そんなに変わったの?」 『まぁ。矢部と長く居た奴には分かると思うぞ。雰囲気が違うっていうのか?まぁ。違うな。』 『 あの夜だけでもだいぶ変わった感じだったしね。吹っ切れたって言うか何て言うか。とにかく、楽しそうだったしね。』 翔兄と蓮兜兄が言った。
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