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しばらく志稀と遊んでいたら、翔兄と蓮兜兄が帰ってきた。
『志稀。遊んでもらってたのか?』
翔兄が志稀を抱き上げた。
「どう?増築の方。」
『ん。希望通り出来そうだよ。』
蓮兜兄が答えた。
『完成予定が4月頃だと。』
翔兄が志稀を蓮兜兄に預けながら言った。
『蘭花ちゃんと竜の誕生月だよね。4月。瑠璃さんも予定日、4月だったよね。忙しくなりそうだね。』
志稀を抱きながら蓮兜兄が言った言葉に固まる私。
今、何て言った?
私の誕生月なのは分かる。
瑠璃姉の予定日なのも知ってる。
竜兄の誕生月?
いつ?えっ?
って、私。竜兄の誕生日知らない!!
『何固まってんだ?蘭花?』
竜兄に言われハッとする。
「……あのさ。凄く今更だけど。竜兄。誕生日いつ?」
たじたじで聞く私。
だって、彼氏の誕生日知らないとか!
私。最低じゃん!!
好き好き言ってるくせに!
私のバカ~!!
『はぁ?!お前!竜の誕生日も知らなかったのかよ!あり得ねぇだろ!』
翔兄の意見はごもっともです。
『蘭花ちゃん。それはちょっと…フォロー出来ないよね。』
蓮兜兄は苦笑い。
「……えっと。竜兄?」
恐る恐る竜兄を見る。
『ん?あぁ。言ったことなかったもんな。お前と一緒。』
はい?
「一緒?何が?」
『だから、蘭花と同じ誕生日だ。4月10日。』
ん?4月10日?
「えぇー!マジ?一緒だったの?!」
凄くない?!それって!
『小さい頃は蘭花ちゃんと竜の誕生日一緒に祝ってたよね。覚えてないか。』
蓮兜兄が笑いながら言った。
『覚えてねぇかもな。昨年だって色々あったし、その前は竜の事も覚えてなかったしな。』
あー。そうだ。
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