614人が本棚に入れています
本棚に追加
おっ!考え事してたら、お風呂たまってるし!
危ない 危ない。
キッチンへ向かい食材の確認をする。
おっ?ある程度の食材が揃ってる。
珍しい。
ちゃんと自分で作って食べてるのかな。
「何作ろうかなぁ~。寒いしなぁ。」
なんて、独り言を言っていたら
『何、冷蔵庫と話してんだ?』
竜兄が帰って来た。
「あっ。おかえり。仕事終わった?」
とりあえず、冷蔵庫を閉めて竜兄を見る。
『あぁ。終わった。で?冷蔵庫さんと何の話してたんだ?』
「馬鹿にしてんの?」
背広をソファーにかけ、シャツの袖を捲りながら竜兄がキッチンに来る。
『まさか。蘭花ちゃんは、何可愛い事してんのかと思ってな。』
私の髪をくしゃりと撫で笑う竜兄。
……馬鹿にしてるし!
「何作ろうかと思って。冷蔵庫さんと相談してたの。文句ある?」
ぶー垂れて言ってみた。
『いや。ないけど。で?冷蔵庫さんは何て?』
にやけながら聞くな!
「寒いから、何か温かいものがいいんじゃないかってさ。」
『そうですか。じゃ、ビーフシチューでも作りますか?冷蔵庫さんに聞いて見て下さい。』
…何か腹が立ってきました。
スタスタと冷蔵庫の前に行き言った。
「冷蔵庫さ~ん!今日の夕食は、ビーフシチューでいいですか~!?」
シーン。
だよね。
あー。馬鹿じゃん!
クルッと竜兄に振り向く。
「寒いからいいんじゃないかって!」
あー!馬鹿らしくなってきた!
だって、竜兄必死に笑い堪えてるし!
ってか、爆笑しだしたし!!
『ブッハッ!アハッハッハッ!蘭花、最高!可愛い過ぎ!』
腹を抱えて笑ってる竜兄。
「何だよ!竜兄の馬鹿!!もう、知らない!」
もう!私は風呂入る!
バタバタとキッチンからお風呂場へ向かった。
ってか、まだ爆笑してるよ!
さっさと制服を脱ぎ、お風呂へダイブ!
ブクブクと沈む私。
プハァ~!と、上がり怒りを治める。
ハァ~。と、ため息をつき髪と身体を洗う。
竜兄も入って来るかと思いきや、来なかった。
別にいいけどさ。
ちょっと寂しいじゃないか。
お風呂から出て、髪をタオルで拭きながらリビングへと行く。
あっ。いい匂い。
最初のコメントを投稿しよう!