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『蘭花。呑むか?ビールでいいよな。』
キッチンへ向かいビールを持ってきてくれた。
「ありがと。じゃ、今週もお疲れ様。」
『お疲れ。』
ん!旨い!
『あー。そう言えば、飯田さんが、お前とデートしたいって言ってたな。いいですか?って、聞いてきたぞ。』
……そうだった。
「デートって。ねぇ。訳分かんないけど。私は竜兄に聞いてみないと。って、答えたんだけど。」
ダメと言って下さい。
断る理由がほしいから。
『別にいいんじゃねぇか?たまには、違う人と出掛けてみたらどうだ?』
……いやいや。
そこは、ダメだって言おうよ。
「…えっ。でもさ、そうすると竜兄との時間も減る訳だし。ねっ?」
『そんな、丸1日とかねぇだろ。2、3時間位だろ?そのくらいは、俺も我慢出来るぞ。飯田さんも後少しで帰る訳だし、付き合ってやれよ。』
えー。マジでぇ?
「…あー。そうだよね。」
『何だ?嫌なのか?』
「いや。別に嫌とかじゃないけどさ。何か苦手なんだよね。飯田さん。」
『何でだ?そんなに話もしてねぇだろ。』
だからだよ。分かんないから。
「まぁ。そうだけどさ。あー。もう。分かった。行きます。」
やけくそじゃ!
『何だそれ。とにかく、日本で思い出作りたいんじゃねぇの?蘭花の事、可愛い可愛いって言ってたから。まぁ。じゃあ、OK出しとくぞ。』
「はいはい。」
デートとか何するんだか。
行きたいとこでもあるのか?
まぁ。いいや。
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