【暴走Ⅲ その壱 】

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『じゃあ、まだまだ色々教えないとな。』 《ずっと離れない。離さない。》 傷痕に誓いのキスをもらい、そのまま眠りについた。 そのままの姿で寝た私を朝、竜兄が襲ったのは言うまでもない。 シャワーを浴び、リビングのソファーへ凭れながらキッチンでコーヒーを入れる竜兄を見る。 「朝から元気ですね。」 『そりゃあな。起きたら、いい女が裸で隣に寝てんだ。襲うだろ。』 コーヒーを私に手渡す。 「…襲うな。ってか、頭痛い。」 そう。二日酔いです。 『色々呑んだからな。薬飲むか?』 頭痛薬を貰い、ソファーに横になる。 『夕べの蘭花ちゃんは可愛かったな。まだ居る?』 「……居ませんね。私、ちょっと寝る。」 ソファーから立ち寝室へ向かう。 ベッドに横になり目を瞑る。 ……寂しい。 広すぎるベッドに壁側を向いて思う。 「竜兄~!」 叫ぶ。 『どうした?』 来た。 「……後ろからギッってして。」 そのままの状態で言う。 『はいはい。甘えん坊だな。蘭花ちゃんは。』 そう言って、ベッドに入り後ろから腰に手を回し、ギュとしてくれる竜兄。 安心する。 そのまま、また眠りについた。
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