【暴走Ⅲ その弐】

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フルコース堪能しました。 「さすが、高級レストラン。美味しかったね。」 ワインを飲み竜兄に言う。 『蘭花。ちゃんとマナー知ってんだな。ワインまだ飲むか?』 竜兄は運転があるからお水です。 「ん。もう少しちょうだい。マナーはね。詩音さんが小さい時に教えてくれた。料理は出来ないのに、礼儀とかマナーには煩かったからね。」 『詩音さんらしいな。詩音さんも料理出来たら、完璧な人なのにな。』 「料理ねぇ。教えてみたけど、あれは駄目だね。キッチンが凄い事になるから出入り禁止にしたよ。紗江先輩もそうみたい。」 『へぇ~。紗江ちゃんも料理ダメなのか。そう言えば、紗江ちゃん元気か?受験するんだったよな。』 「ん。もうすぐなんだけどね。紗江先輩も來希も。二人とも推薦受験だから大丈夫みたいだけど。今日、三人でお昼食べたんだ。」 『そうか。仲良いな。学校でも一緒に飯食うんだろ?俺も蘭花と学生したかったな。』 「竜兄と学校とか。何かおかしい。」 ん。想像出来ない。 『そうか?俺、あっちでは飛び級で高校も大学も行ったから、同年代とか居なかったからな。本当に学校には勉強しに行くだけだったな。だから、お前ら三人が羨ましい。』 ウオッ!飛び級したのか! 「竜兄。頭も良いんだね。だよね。じゃなきゃ、あんな企業の社長とか出来ないよね。」 『勉強もな。嫌いなんだけど、やっぱり蘭花のおかげだよな。早く卒業して逢いたい一心で頑張ったから。蘭花が居なかったら、学校すら行ってねぇかもな。』 「荒れてたって言ってたね。あっちの友達とか連絡とってるの?」 そう言えば、聞いたことない。
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