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「でも、本当に綺麗。夜景とか見るの初めてかも。」
東京に住んでても、外から見るなんて事、今までなかった。
『それと、ほらっ。これ。』
そう言って小さな箱を手渡す竜兄。
「何?これ。」
何だ?
『クリスマスプレゼント。』
「えっ?クリスマスプレゼント?って、私何も用意してないけど。竜兄。クリスマスとかする方なの?」
『言うと思った。俺、一応あっちで育ったからな。蘭花は、絶対私、キリスト教じゃないし。とか言いそうだから何も言わなかっただけだ。これは。俺が勝手にした事だから気にすんな。それ、開けてみろよ。』
よくお分かりで。
でも、いいのかな?
私だけ、こんなしてもらって。
箱の包みを開けてみると……。
「…指輪?」
『そう。婚約指輪。何てな。』
「…婚約指輪。」
『冗談だよ。普通に貰っとけ。シルバーリング。ピアスとお揃いのデザインで作ってもらったんだ。』
リングを取りだしよく見てみる。
「あっ。本当だ。竜兄もお揃い?」
『あぁ。お揃いだ。俺はチェーンに通して、着けてる。ほらっ。』
首もとから、チェーンを引っ張り下がっているリングを見せてくれた。
「本当だ。私もしようかな。」
『じゃあ、チェーンも用意しとく。』
「ありがと。竜兄。大事にするね。婚約指輪。」
ニッコリ笑って言うと竜兄に抱きしめられた。
『ん。大事にしてな。婚約指輪は、またちゃんとプロポーズさせてくれよ。』
「ん。待ってる。でも、婚約指輪はこれがいい。」
そして、深くキスをした。
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