【暴走Ⅲ その弐】

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帰りの車の中、クリスマス一色の街並みを見て思う。 「竜兄さ。もしかして、今日は私の為にお店予約したりしてくれたの?」 『あぁ。蘭花は、絶対にクリスマスとか興味無さそうだし、ベタな感じだったけど俺はお前とクリスマス過ごしたかったからな。』 そうか…。 「ゴメンね。何か気使わせちゃって来年のクリスマスは、ちゃんと考えとくね。」 『期待してるよ。で、今日はどうする?家に帰るか?』 「今日は、竜兄の家に泊まる。休みだし、朝御飯作るよ。」 『そうか。分かった。じゃあ、帰りますか。』 そのまま竜兄の家に向かった。 途中、クリスマスケーキを見かけて竜兄が、たまには甘いもの食いたいと、買った。 きっと、それも私の為。 家に帰り着き、お風呂を沸かした。 「竜兄。お風呂もういいよ。」 『蘭花は?一緒に入らないのか?』 どうしようかな? 「シャワーは家で浴びたけど。寒いから、温まろうかな。」 と、言う訳で二人でゆっくり入りました。 『今度の土曜日。今年最後の取締役会な。』 お風呂から上がり髪を拭いてソファーに座ると、キッチンから竜兄が言った。 「あー。そうか。今年最後だね。何だか1年があっと言う間だよね。昨年は大変だったけど。」 冷蔵庫からビールを持ってきて、手渡す竜兄。 『そうだったな。今年は大丈夫だろ。初詣。紗江ちゃんと來希と行くんだろ?まぁ。俺も着いて行くけどな。』 「ん。一緒に行こうね。また、皆は正月暴走とかするのかな?って、言うか來希は行かなくていいのかね。」 『あいつは、行かなかっただろ。毎年、ルートなんかの確認して副総長に任せるからな。』 「へぇ~。そうなんだ。まぁ。來希も忙しいからね。本当は正月もバイトだったみたいだよ。」 大晦日もイベントだしね。 『大丈夫なのか?初詣なんか行ってて。』 「知らない。休むとか言ってたし。行ってから店に行きそうだけど。」
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