【暴走Ⅲ その弐】

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これには、翔兄が答えた。 『俺、ガキが居たんだよ。』 ……? ん?聞き違いか? 今、ガキとか聞こえた様な…… 「…えっと。何て言った?今。」 聞き返してみた。 『だから、俺の子供が居る。』 ん?はい? 「…子供。翔兄の子供。……ええーー!!はぁ?何?子供?何で?ちょっと!翔兄!子供って!はっ?!」 驚き過ぎて、プチパニックの私。 『蘭花。ちょっと落ち着け。どういう事なんだ。翔。』 竜兄は落ち着いて翔兄の話を聞いた。 『あぁ。実はな、俺も最近知ったんだよ。それまでは、まさか自分にガキが居るなんて思ってもいなかった。』 翔兄の話によればこうだ。 翔兄が17歳の頃、年上の女の人と付き合っていた。 その人とは、1年位で別れたらしい。 で、その人は翔兄の子供がお腹に居る事に別れてから気付いた。 それでも、翔兄との子供が欲しくて翔兄には黙って産んでいた。 って、17歳の頃の子供かよ! 今の私と同じ歳じゃんか! 『おれも最初聞いた時は、驚き過ぎて言葉が出なかった。』 蓮兜兄が言う事に頷く私。 そりゃ、そうだろ。 だって、もし急に竜兄に子供が居たなんて聞いたら、かなりショックを受けるよ。私は。
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