【暴走Ⅲ その壱 】

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あ~。いいねぇ。皆、呑んでるし。 自分の手にあるグラスをジィ~と見つめる。 ……呑みたい。 『蘭ちゃん。お疲れ。あれっ?呑まないの?』 あっ。來希。 「…呑みたいけどねぇ。」 チラッと、輝条君の居場所を確認中。 おっ?レディース取締役達に何やら色々と説明しているぞ! これは!チャンス!! 「一杯だけなら。ねっ。」 『俺。知らないよ。竜さん怒ったら怖いしねぇ。』 ……だよね。 とりあえず聞くか? いや。でも、やっぱり怖いよね。 いや。だけど、今日は発足の日だし。 グラスをジィ~と見つめ続ける私。 『何やってんだ?』 「うーん。呑もうかどうしようか迷ってるところです。」 ん? ゆっくり声の方に振り向く。 ゲッ!! 「輝条君?えっと~。」 怖いよぉ~。 この笑顔が尚更怖いしぃ~。 『呑んでいいぞ。ほどほどにな。』 「マジですか?!いいの?本当にいいの?!」 『呑みたくないなら、別に呑まなくていいぞ。』 グラスを取り上げようとする輝条。 「あー!!呑むし!取らないでぇ!」 おー。セーフ! I love お酒ちゃ~ん! そして、一気に呑み干す! 「美味し~い!ありがと♪輝条君。」 ニィ~と笑った。 『『『可愛い~!!』』』 ウオッ!ビックリ! 男と女の声がした! ………何故? 『総取締役!何歳ですか?』 『総取締役って、彼氏居ます?』 『可愛い過ぎです!』 『惚れました!!』 と、まぁ。 何故かレディースのお姉さま方に取り囲まれました。
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