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一旦、家に戻り翔兄に病院を聞いた。
一緒に行くと言ったが、今日は二人で話をしたいからと、断った。
着替えをして、準備をしてから家を出た。
電車で移動をして、駅前の花屋で花を買った。
それから、タクシーに乗った。
病院に着きタクシーから降りた。
「えっと。107号室。」
花束を抱え、病室を探す。
107号室。あっ。あった。
ノックをすると、中から返事が聞こえた。
病室のドアをゆっくりと開け中に入る。
「あっ。あの。こんにちは。突然、すみません。」
頭を下げベッドの足元に立った。
『えっと。ごめんなさい。どちら様ですか?』
「あの。私。西極 蘭花といいます。西極 翔の妹です。はじめまして。」
もう一度頭を下げ挨拶をした。
『あぁ。あなたが蘭花ちゃん。翔がいつも妹か居るって昔話してくれてたわ。はじめまして。赤井 志穂です。』
志穂さんと名乗ったその人は、凄く優しく微笑んだ。
「突然、すみません。体調。大丈夫ですか?あっ。これ。良かったら。」
花束を渡したら、ニッコリ微笑んで花を見つめていた。
『わざわざ、ありがとう。綺麗な花ね。いい香り。そこに、座って。』
ベッドの横にある椅子に視線を向けた。
「すみません。ありがとうございます。」
椅子に腰を下ろす。
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