【暴走Ⅲ その参】

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『今夜は離さないとか?抱いてとか?』 ニッと笑う竜兄。 なんじゃそりゃ。 「……エロ魔神。そんな事しか頭にないの?」 『エロ魔神って…お前。仮にもお前の愛する彼氏だぞ。』 「彼氏だから言うのよ。全く。竜兄の頭の中見てみたいよ。」 エロでいっぱいじゃないのか?! 『俺の頭の中は蘭花で埋まってる。その端っこに仕事。』 「はいはい。分かった。分かった。お風呂先に入るよ。」 エロ魔神スルーで。 『一緒に入る。』 「エロ魔神は一人で入りなさい。」 着替えを持ってお風呂場に向かう。 お風呂につかりのんびり。 あ~。温かい。 ヤベッ。眠くなってくるよ。 サッと上がり、全身洗い終わってまたつかる。 あ~。このまま寝たい。 おっ?そう言えば、エロ魔神は大人しくしてるな。 いつもなら入ってくるのに。 まぁ。いいか。 身体が温まったところで上がり、着替えた。 髪を拭きながらリビングに行く。 「何してんの?ってか、何見てんの?」 ソファーに座り何か雑誌を見ている竜兄。 『ん?お前がモデルしたファッション誌。』 何?! 「何であるの!私のは家だし!」 『あぁ。この間、瑠璃さんから送ってきた。忙しくて会う暇ないからって。二冊あるから、これやるってさ。に、してもやっぱ綺麗だなぁ。』 おいおい。やめてくれ。 「あの~。本人の前で見るのやめてもらえませんか?恥ずかしいので。」 キッチンへ行き冷蔵庫からビールを取り出す。 『何で?いいだろ。別に。』 「いやいや。なんか嫌だし。って言うかさ。竜兄の載ってる雑誌は?見せてくれるって言ったよね!」 そうだった。そうだった。忘れるところだった。
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