【暴走Ⅲ その壱 】

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はい!総取締役の仕事終了~! 部屋に戻ると竜兄が待っていた。 『報告終ったか?』 「ん。終わった。とりあえず、シャワー浴びてくるね。」 部屋を出てシャワーを浴びてスッキリ! 髪を拭きながらキッチンへ向かう。 何かおつまみになりそうなものを取りだし、部屋へ戻る。 途中、翔兄に会った。 『おぉ。蘭花。帰ってたのか。何だ?竜が来てんのか?』 「ん。翔兄、お疲れ。来てるけど。」 『呑むなら、俺も混ぜろ。風呂入ったらお前の部屋に行く。じゃな。』 って、おいっ! 許可してねぇし! 何なんだ!あの俺様野郎は! 部屋に入り竜兄を見ると、ベッドに寝てた。 疲れてんのかな。 少し寝かせてあげよう。 やっぱり、あれだよね。 仕事して、週末は私といつも一緒だし。 仕事の日も朝晩必ず会いに来るし。 疲れるよな。 竜兄に貰ったミニ冷蔵庫からビールを取り、テーブルに置いた。 おつまみに持ってきたチーズをかじりながら、ビールを呑む。 うまっ! 竜兄の寝顔を見ながら思う。 身体もだけど、心が休まる時があるのかな。 大企業の社長としての責任とかあるし。 私って、竜兄の重荷になってないかな。 竜兄に何もしてあげられないしな。 ビールとチーズを手にじっと竜兄を見つめる。 休みの日も無理して私と居るのかな。 一人でゆっくりしたい時もあるだろうしな。 きっと、平日は遅くまで仕事して家には寝に帰る位だろうし。 竜兄。頑張り過ぎだよ。 平気だって、いつも言うけど。 いつか身体壊しそうで私は怖い。 そんな事を考えていたら、翔兄が来た。
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