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その翌日。 間宮くんからメールが来た。 私が壊したスマホは、同じ機種と交換出来たそうだ。もちろん無料ではなかったらしいが、間宮くん曰く、保険のようなものに入っていたから、そんなにかからなかったそうだ。 ちょっと不謹慎かもしれないけど、間宮くんにぶつかって良かったかも知れない。 今まで話したこともなかった間宮くんとこうして話すことが出来たのだから。 「クリスマス・イヴかぁ……」 白いケータイを握りしめながら、カレンダーを眺める。二十四日の場所はしっかりと赤丸で囲ってある。 その時だった。 手の中にあったケータイが震え始めた。 直ぐに見てみれば、“受信メール一件”の文字。 メールボックスにある“間宮宏樹”の文字を見て胸が高鳴った。 ―――― そういえば、クリスマス・イヴのこと覚えてる? ―――― たったそれだけなのに、物凄く顔がにやけてしまう。直ぐに返信のメールを作る。 ―――― 覚えてるよ。十二時に喫茶店アオイの前だよね? ―――― ―――― そうだよ。 十二月二十四日、楽しみにしてるね。 ―――― 楽しみにしてるね、なんて。自惚れてしまいそうだった。 これは、スマホを壊したお詫びなんだから! そう思って頭を振ったけど、やっぱり自然に顔はにやけてしまう。 「早く、クリスマス・イヴにならないかなぁ……」 ポツリと呟いて、カレンダーの赤い丸を見つめた。
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