愛の期限

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翌日。 朝食を済ませると孝之は 何事もなかったかのように 私に声を掛けた。 「紗枝、今日は一緒に 買い物でも行こうか」 「えっ? …でも夕方には長距離に 出ないとなんだし… 少しでも体を休めた方が…」 「大丈夫。 今回は荷主から高速代が 少し出てるから、 全線ベタじゃないし。 たまには外食でも行こうよ」 昨日の今日で孝之の提案を 断ることなんて出来なかった。 「…分かった。 じゃあ支度するね」 そうは言っても、 孝之は私が化粧をすることが あまり好きではないから 二人で出かける時は ほとんど化粧なんてしない。 髪をセットして軽くルージュを のせる程度しかしないから 支度なんてすぐに出来てしまう。
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