プロローグ

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   待望の5月の大型連休があっという間に過ぎ去り、例年よりも肌寒かった日々が徐々に春らしい陽気に暖められてきていた。 そんな陽気と、誰もが一度は経験したであろう連休明けに訪れる休みボケのダブルパンチが俺の脳を侵していく。 朝目が覚めてから大学の1コマ目の講義中も順調に脳内を侵攻していたそのダブルパンチは、講義終了のチャイムと同時についにある判断を俺の脳内から叩き出した。 「残りの講義はサボってしまえ。」 異論はなかった。 賛成賛成大賛成である。 ということで俺は、明日から頑張る。明日からは講義をサボらない。 …などと絶対に守らないであろう決意を胸に抱きながら帰宅することにした。
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