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感心していると、由紀ちゃんは照れくさそうにモジモジしながらこちらを見て言った。
「あの…、それでですね。恥ずかしいんですけどせんせーのこと……、お兄ちゃんって呼んでもいいですか!?」
「!? お、お兄ちゃん!?」
「―――――!?」
な、なぜ?
さすがの亜紀もいきなりのことに驚いている。
いや、お兄ちゃんとか言われてちょっと口角が上がっているのは見逃してくれ。
「あの…、私お姉ちゃんがいて嬉しいんですけど、お兄ちゃんも欲しかったんです!!友達の話とか聞いてると何か頼れるお兄ちゃんって羨ましくて…。せんせーは私のために怒ってくれて嬉しかったし…。……ダメ、ですか?」
ぐあぁぁぁぁぁぁぁ!!!!
反則だろその上目遣いはッ!!
「誠お兄ちゃんと呼んでくれ!!」
「誠お兄ちゃんッ!!」
ギュッと抱きついてくる由紀ちゃん。
勢いがあったがさすが小学生の女の子。
思っていたよりも軽い衝撃だったので優しく受け止められた。
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