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「本当に性犯罪者になる日も近いですね」
「そんな日は未来永劫来ない!!」
「どうだか」
お馴染みの見下した目つきである。
くそ。
コイツをいつか倒すと誓ったが、全く勝てる気がしない。
「どうせ家庭教師を始めた理由も女子高生というキーワードに惹かれたからとかでしょう?」
「な!?そ、そそそそそそそんなわけありゅか!!!!!」
動揺しまくっている上に噛んだ。
説得力ゼロである。
「…ふふッ。お姉ちゃんと誠お兄ちゃんは仲良しなんだね!」
テーブルを挟んで言い合う俺達に横からそんな心外な言葉が投げかけられた。
「「どこが!!」」
亜紀とハモリながら由紀ちゃんの方を向く。
それはもう息ピッタリで。
「そういうとこが」
由紀ちゃんはニコニコしながら言った。
「…真似すんなよ」
「…こちらのセリフですよ。先生ごときが人間の言葉を話すなんて身の程知らずもいいところです」
「おうおう。生憎だがこちとら20年間も人間の言葉を話して生きてきたんだよ」
「え…、先生って生きてたんですか?」
「そこからかよ!!」
「ふふふ…」
また言い合っている俺達を見て由紀ちゃんが笑う。
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