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ふむ。
こういうところが仲良く見えるのか。
現状全く仲良くないけどな。
俺はともかく、亜紀は本気で、心の底から俺を嫌っているだろうに。
姉の心妹知らず。
「いいなぁ、お姉ちゃん。私もこれから誠お兄ちゃんとすっごく仲良しになるんだから!!」
一旦離れていたが、また抱きついてくる由紀ちゃん。
「由紀…。その、お兄ちゃんっていうのやめない?ソレをお兄ちゃんと呼んでも自分のプライドが傷つくだけよ」
「ソレとか言うな。あとお前も俺のプライド傷つけてるからな」
そりゃあもうズタボロに。
「えー!?誠お兄ちゃんをお兄ちゃんにしてもいいでしょ!?」
「ダメ。ウチでは飼えないわ。捨ててきなさい。できるだけ遠いところに」
「お兄ちゃんはペットじゃねぇよ!!」
世の中のお兄ちゃん気を付けて!!
出来るだけ遠いところってコイツなら大気圏外にまで捨てに行きそうだ。
「お願い…。………ダメ?」
目を潤ませながら上目遣いで聞く由紀ちゃん。
「う……」
あれはダメだ。落ちたな。
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