第4話 梅雨にトライ!

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ここで1つ言っておきたいことがある。 亜紀がこんな普通の質問を、普通のトーンでしてくることなどあり得ないのだ。 いつも必ずゴミだの変態だの喋る石ころだのと、余計な言葉が付属している。 まぁつまりだな…。 アレだ…。 ギャップ萌えだ。 俺は人生で初めてギャップ萌えというものを経験している。 不覚にもドキッとした。 いや、普通なんだよ? 普通なんだけど普段が異常だからこういう時に可愛く見えてしまう。 声も少し寝ぼけているように、甘えているように聞こえてしまう。 普通のことのはずなのに!! 「梅雨っていうよりは雨が好き、かな」 そんな心の中を悟られまいと、平静を装って答える。 顔が若干赤くなっている気がするが今の亜紀にならバレないだろう。
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