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とても近くにある、
室井樹の瞳に、私の驚いている顔が映っている。
どうして、
そんな事を言うのか、
聞きたいけれど、言葉が出てこない。
頬に、
あの、
綺麗な指が触れているのが分かるから。
「俺以外の、誰かのモノになるの?」
何を言ってるのか、分からない。
でも、
頬をゆっくりとなぞる指が、
私の熱をどんどん上げていくのが分かる。
それに合わせて、
心臓の音がどくどくと高鳴っていくのも。
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