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強い感覚に全てを持っていかれそうで、
室井樹に体を預け、
その場に立っているのがやっとだ。
「…大丈夫?」
私の口を犯すのを止め、
室井樹が、
何がおかしいのか、私の顔を笑顔で覗き込んできた。
体に力が入らない私は、
何も答えずに、
カズオさんとは全然違う匂いのジャケットに顔を埋めた。
「こうされるの嫌?」
なんで、この人は、質問ばかりなんだろう。
なんて、
冷静な事は思えたけれど、
今の状況に、
心臓が壊れそうなほど鳴りだし、頭が混乱して、
答えを口にするのは無理だった。
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