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「なるべくゆっくり運転するけど、気分が悪くなったら言って」
「…はい」
「寒くない?」
「…はい」
「じゃあ、行くよ」
そう言って、隣に居る室井樹は車を発進させた。
促されるまま、
私の鞄を持ってきた室井樹と居酒屋を出て、
車に乗せられ、
頭と体が、お酒のせいか揺れている。
「大丈夫? 気分悪くなってない?」
「はい」
何を話せばいいか分からず、
はいしか言えない。
「なんでさ、結婚する事教えてくれなかったの?」
「はい…、…え?」
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